YouTubeのシャドウバンとは?
YouTubeのシャドウバン(Shadowban)とは、チャンネル運営者に通知がないまま、動画の表示がこっそりと制限される状態を指します。
「シャドウ(影)」という名前の通り、ペナルティを受けていることが分かりにくいのが特徴です。 自分ではいつも通り動画を投稿しているつもりでも、実際には視聴者のおすすめや検索結果に表示されにくくなっています。
その結果、再生回数やインプレッション(表示回数)が急激に落ち込むことになります。
YouTubeでシャドウバンになるとどうなる?
シャドウバンになった時に起こる症状を解説します。
動画が「おすすめ」から消える
YouTubeの再生回数の多くは、トップページ(おすすめ)や関連動画から生まれます。 シャドウバンになると、YouTubeがあなたの動画をおすすめするのをやめてしまいます。
その結果、新しい視聴者にあなたの動画が届かなくなります。 YouTube Studio(分析画面)では、「ブラウジング機能」や「関連動画」からの流入がほぼゼロになります。
再生回数・表示回数が激減する
おすすめから消えるため、当然ながら再生回数は急落します。 昨日まで1万回再生されていた動画が、急に100回も再生されなくなる、といった事態が起こります。
これは、YouTube Studioの「インプレッション」を見ると一目瞭然です。 グラフが崖から落ちるように急降下していたら、危険なサインです。
検索結果に表示されなくなる
あなたの動画タイトルを、一字一句そのまま検索しても、検索結果に出てこなくなります。
これは、YouTubeの検索システムからあなたの動画が除外されていることを意味します。 視聴者があなたを見つけたくても、見つけられない状態になるのです。
コメントが誰にも見えなくなる(ゴースト化)
あなたが他のチャンネルにしたコメントや、あなたのチャンネルに付いたコメントが、他の人から見えなくなることがあります。
自分には見えているのに、他の人からは見えないため「ゴースト化」と呼ばれます。 これは、あなたのアカウントがAIに「スパム(迷惑行為)」と疑われている証拠です。
チャンネルの成長が完全に止まる
上記1~4の結果として、チャンネルの成長が止まります。 動画が誰にも届かないため、新しいチャンネル登録者は増えません。 再生回数が激減するため、収益化している場合は広告収入もほぼゼロになります。
YouTubeのシャドウバンの種類
シャドウバンはパターンが5つあります。
①コメントの非表示(ゴーストバン)
これは最も軽度な制限です。
【症状】
自分が他のチャンネルにしたコメントが、他の人から見えなくなります。 自分には表示されているのに、他のアカウントやログアウトした状態で見ると、コメントが存在しないことになっています。
【主な原因】
短期間に同じようなコメントを連投したり、スパム(迷惑行為)とAIに判定されたりすることが原因です。
②特定の動画だけ制限されるパターン
チャンネル全体ではなく、特定の動画一本だけが表示されにくくなる状態です。
【症状】
ある動画だけが、急におすすめや検索に表示されなくなります。 他の動画はいつも通り再生されるのが特徴です。
【原因】
その動画の内容が、YouTubeの定める「コミュニティガイドライン」や「広告掲載に適したコンテンツのガイドライン」に違反している、または違反すれすれとAIに判断された可能性があります。
③検索結果からの除外(検索バン)
自分の動画がYouTubeの検索結果から除外される状態です。
【症状】
動画のタイトルをそのまま検索しても、検索結果に表示されなくなります。(別のアカウントやシークレットモードでの確認が必要)
【原因】
誤解を招くタイトルや説明文、無関係なタグを大量につけるなど、「検索システムをだまそうとする行為」とAIに判断された場合に起こりやすいです。
④おすすめ・関連動画からの除外(おすすめバン)
これが起きると再生回数が激減します。
【症状】
YouTubeのトップページ(おすすめ)や、他の動画の横(関連動画)にあなたの動画が表示されなくなります。 YouTube Studioの分析で、「ブラウジング機能」や「関連動画」からの流入がほぼゼロになります。
【原因】
チャンネル全体の評価がAIによって下げられている状態です。複数の動画がガイドライン違反に近いと判断されたり、スパム行為が疑われたりすると発生します。
⑤チャンネル全体の制限(重度のシャドウバン)
上記の③と④が同時に発生しているような状態です。最も深刻な状態です。
【症状】
検索にも出ず、おすすめにも表示されなくなります。 新しい動画を投稿しても、インプレッションがほぼゼロに近いままです。 チャンネルが実質的に存在しないかのように扱われてしまいます。
【原因】
度重なるガイドライン違反や、悪質なスパム行為が検知された場合など、YouTubeからの信頼を大きく失うと発生します。
YouTubeのシャドウバンを確認する方法
シャドウバンを確認する方法をお伝えします。
YouTube Studioを確認する
シャドウバンを確認するなら、YouTube Studioを使うのが一番確実です。
確認手順はこちら。
【インプレッションの確認】
「アナリティクス」→「リーチ」タブを開きます。 インプレッションのグラフを見てください。 もし、ある日を境にグラフが急落していたら、シャドウバンの可能性が高いです。
【トラフィックソースの確認】
同じ「リーチ」タブの下の方にある「トラフィックソースの種類」を見ます。「ブラウジング機能(おすすめ)」や「関連動画」の割合が、急にほぼ0%になっていたら危険です。 これは、YouTubeがあなたの動画を他の人におすすめするのを止めた、というサインです。
「シークレットモード」で検索する
自分の動画が検索結果に表示されるかを確認します。
確認手順はこちら。
- ブラウザの「シークレットモード」でYouTubeを開きます。
- 自分の動画のタイトルを一字一句、正確にコピーして貼り付け、検索します。
- 検索結果に自分の動画が表示されない場合、検索から除外されている可能性が高いです。
「別のアカウント」でコメントを確認する
コメントが他の人に見えているか(ゴースト化していないか)を確認します。
確認手順はこちら。
- あなたのチャンネルのアカウントで、誰か他の人の動画にコメントしてみます。
- 「別のアカウント(友人や家族のものでもOK)」に切り替えるか、ログアウトした状態で、同じ動画のコメント欄を見に行きます。
- あなたがさっき書いたコメントが表示されていなければ、「コメントのゴースト化(シャドウバンの一種)」が起きています。
ライブ配信での反応を見る
もしライブ配信をしているなら、以下の症状も目安になります。
・ライブ配信を開始しても、視聴者に通知が飛ばない。
・いつもより視聴者数が異常に少ない(例:いつも100人来るのに10人しか来ない)。
YouTubeのシャドウバンの解除方法
YouTubeには「シャドウバン解除申請ボタン」のようなものはありません。 また、YouTubeに「シャドウバンされていませんか?」と問い合わせても、「シャドウバンという仕組みはない」と回答されるため、解決は困難です。
解除する唯一の方法は、シャドウバンの原因を自分で取り除き、AIに再評価されるのを待つことです。やり方をお伝えします。
YouTubeのルール(ガイドライン)を再確認する
まず最初に、なぜAIに「好ましくないチャンネル」と判断されたのか、原因を探る必要があります。
以下の2つのガイドラインを読みましょう。
- コミュニティガイドライン
- 広告掲載に適したコンテンツのガイドライン(収益化している場合)
自分では問題ないと思っていても、ルールが更新されていたり、解釈を間違えていたりすることがあります。 「攻撃的な内容」「差別的」「誤解を招く情報(スパム)」「性的な内容」などに触れていないかチェックしましょう。
疑わしい動画の修正・削除
ガイドラインを読んだ上で、少しでも「これはマズイかも」と感じる動画はすべて対処しましょう。
【動画の修正・非公開・削除】
・違反している可能性が高い動画は削除するか、非公開にします。
・動画でNGワードを使っている場合、動画削除か非公開にします。
・タイトルやサムネイルが過激だったり、誤解を招くもの(釣り)だったりする場合は、内容に合ったものに修正します。
・説明欄やタグに、動画と無関係なキーワードを詰め込んでいる場合は、それらも削除します。
【スパム行為をやめる】
・コメント欄での宣伝、同じコメントの連投、短時間での動画の連続投稿など、スパムと疑われる行為は一切やめます。
【待つ】
対策をしたからといって、すぐにシャドウバンが解除されることはありません。 AIがあなたのチャンネルを「クリーンになった」と再評価するには時間が必要です。
目安として、最低でも数週間~数ヶ月はかかると言われています。 この期間は、ひたすら「優良なコンテンツ(視聴者の役に立つ動画)」を作り続けましょう。
YouTubeにフィードバックを送る
これは解除を保証する方法ではありませんが、やれることの一つとして試す価値はあります。
「シャドウバンされている」と訴えるのではなく、「自分の動画が検索結果に正しく表示されない」など、具体的な問題を報告する形をとります。
手順はこちら。
- YouTubeにログインした状態で、右上の自分のアイコンをクリック。
- 「フィードバックを送信」を選ぶ。
- 「自分の動画タイトルを正しく検索しても、シークレットモードで確認すると検索結果に表示されません。システムの不具合かと思い報告します」というように、客観的な事実を伝えます。
これで解除されたという例は稀ですが、万策尽きたら試してみましょう。
YouTubeのシャドウバンが解除されるまでの期間
シャドウバンが解除されるまでの決まった期間はありません。
解除までの時間は、シャドウバンの原因や深刻さ、そしてあなたの対策次第で大きく変わります。
シャドウバンの原因とされる「深刻さ」別に、解除までの期間の目安を解説します。
パターン1:軽度な違反(スパム行為など)
【原因の例】
コメントのしすぎ、同じリンクの貼り付け、短時間での連続投稿など。AIにボットや「迷惑行為」と誤解されたケース。
【解除までの期間の目安】
数週間程度
【対策】
原因となった行為(コメント連投など)をすぐに止めれば、比較的早く解除されることが多いようです。AIが「一時的な迷惑行為だった」と判断すれば、評価が戻りやすいためです。
パターン2:中度の違反(グレーな内容)
これが一番多いパターンです。
【原因の例】
コミュニティガイドライン違反とまでは言えないが、不快感を与える可能性のあるコンテンツを投稿したのが原因。例えば、過度な釣りタイトルや誤解を招くサムネイルなど。
【解除までの期間の目安】
1ヶ月~2ヶ月程度
【対策】
AIの信頼を取り戻すのに、ある程度の時間が必要です。 該当する動画を非公開・修正・削除した上で、さらに「優良な動画(ルールを守った動画)」を投稿し続ける必要があります。 「このチャンネルは運営方針を変え、クリーンになった」とAIに認識してもらうための期間です。
パターン3:重度の違反(明確なルール違反)
【原因の例】
差別的な内容、攻撃的なコンテンツ、悪質な著作権侵害など、コミュニティガイドラインに明らかに違反している、またはそれに近い内容。
【解除までの期間の目安】
3ヶ月以上。(いつまで経っても解除されないこともある)
【対策】
チャンネルの評価が最低レベルまで落ちている状態です。 こうなると、AIからの信頼回復はかなり困難になります。 該当する動画をすべて削除しても、評価が戻らないこともあります。 数ヶ月待ってもインプレッションが全く戻らない場合、新しいチャンネルを作り直した方がいいでしょう。
YouTubeのシャドウバンに関するよくある質問
YouTubeはシャドウバンを公式に認めているの?
いいえ、認めていません。 YouTubeは「シャドウバンという仕組みは公式には存在しない」と説明しています。
ただし、YouTubeは「コミュニティガイドラインに違反する動画」や「ボーダーライン上のコンテンツ(不適切だが違反ではない内容)」の表示を制限することは認めています。
つまり、呼び名は違いますが、運営者に通知なく「実質的に表示を制限する仕組み(=シャドウバンと疑われる状態)」は存在すると考えられます。
再生回数が減ったら、すべてシャドウバン?
いいえ、そうとは限りません。 再生回数が減る理由は、シャドウバン以外にもたくさんあります。
- 動画のテーマが視聴者のニーズと合わなかった
- YouTube全体のアルゴリズム(おすすめの仕組み)が変わった
- 競合チャンネルが強い動画を出した
など
シャドウバンを疑うのは、インプレッション自体が崖のように急落した場合です。 インプレッションは出ているのに再生されない場合は、動画のサムネイルやタイトルに魅力がない可能性が高いです。
シャドウバンは放置しておけば、いつか自然に解除される?
いえ、可能性は低いです。 原因となった動画や行為をそのまま放置していると、AIからの評価は低いままです。 自然に治るのを待つのではなく、原因を特定し、疑わしい動画を修正・削除・非公開にするなど対処が必須です。対処した上で待つことが必要になります。
まとめ
以上です。