YouTubeのパクリとは?
YouTubeでパクリと言われる行為は、大きく分けて2種類あります。これらは意味もリスクも全く違います。
著作権侵害
1つ目は著作権侵害です。 これは法律違反にあたる、最も危険なパクリです。
例えば、他人の動画を無断でダウンロードし、そのまま再投稿する行為です。これは丸パクリと言われます。
アニメやテレビ番組の映像を、許可なく切り抜いて使うのも著作権侵害です。これは無断転載と呼ばれます。
ネタのパクリ
2つ目は動画ネタのパクリや、アイデアの模倣です。これは法律違反(著作権侵害)にはなりにくい行為です。
例えば、「人気YouTuberがやっていた『1万円企画』を自分もやってみる」といったケースです。 ネタやアイデア自体には著作権は発生しません。 しかし、視聴者から「あの人は真似ばかりだ」と見られるリスクがあります。
YouTubeのパクリと参考の違い
パクリと参考は何が違うのか?
パクリとは元ネタをそっくりそのまま真似することです。 動画の構成、セリフ、デザインまで瓜二つにしてしまいます。 元動画を作った人へのリスペクトは感じられません。視聴者も自分で考えていないと判断します。
一方、「参考」は違います。 他人の動画から良い要素やアイデアを学びます。 そして、そこに自分の体験や意見、別の情報を加えて動画を作る。「参考」は元ネタへのリスペクトがあります。
YouTubeのパクリの境界線
どこまでがパクリで、どこからが参考なのか?境界線について具体的に説明します。
企画・ネタ
NG(パクリ): 人気動画の「テーマ」「流れ」「オチ」をすべてそっくり真似する。
例えば、Aさんが「ダイソー商品を30個買ってレビュー」という動画で、紹介した商品、紹介した順番、言った感想までほぼ同じ内容で動画を作る。
OK(参考): 人気動画のアイデアや型だけ借りる。
例えば、「ダイソー商品レビュー」というアイデアは借りる。しかし、レビューする商品は自分で選ぶ。レビューの順番や感想も自分の正直な言葉で語る。 これなら、アイデアは似ていてもオリジナルな動画になります。
サムネイルの境界線
NG(パクリ): 他人のサムネイルのデザインを完コピする。使われている画像、フォントの種類、文字の色、配置までそっくり真似する。 特に他人のサムネイル画像を無断でコピーして使うのは完全に著作権侵害です。
OK(参考): 人気サムネイルの良い要素を分析して取り入れる。
例)
「人物の顔を大きく配置すると目立つな」
「赤と黄色の文字は見やすいな」
「『衝撃』という単語はクリックされやすいな」
このように要素だけ参考にします。
タイトル
NG(パクリ): 他人のタイトルを、単語を1〜2個変えただけでほぼそのまま使う。
例)
元動画「【悲報】超人気店のラーメンが期待外れすぎた…」
パクリ「【悲報】人気店のラーメンが期待外れだった…」
OK(参考):タイトルの型を参考にする。
例)
「【〇〇】〜すぎた」という型が人気だと知る。
「【感動】近所の無名パン屋が天才すぎた」というように全く別の内容で、型だけを使う。
動画の構成・流れ
NG(パクリ): オープニングの挨拶、目次、テロップを入れるタイミング、ボケとツッコミの掛け合い、最後のまとめ方などすべて真似する。
OK(参考): 構成を部分的に取り入れる。
例)
「オープニングで結論を言うと、視聴者が離脱しにくいんだな」
「大事な部分は、テロップと効果音で強調すると伝わりやすいな」
YouTubeでパクリをするとどうなる?
YouTubeでパクりをすると2つのリスクが発生します。
①YouTube運営から厳しいペナルティをくらう
これは、他人の動画や音楽を無断で丸パクリした場合に起こります。
具体的には下記の4つです。
・動画が削除される。権利者(パクリ元)から申し立てがあると、YouTubeが対象の動画を強制的に削除します。
・著作権侵害の警告(ストライク)がつく。動画が削除されると、チャンネルに「警告というペナルティがつきます。 これはイエローカードのようなものです。
・チャンネルが停止される。警告(ストライク)を90日以内に3回受けると、あなたのチャンネルはYouTubeから永久に削除されます。 二度と復活できない可能性が非常に高いです。最も重い罰です。
・収益が剥奪される。もし動画が収益を生んでいても、その収益はすべて権利者に渡ります。 あなたは1円も受け取れません。
②視聴者からの信頼が低下する
これは法律違反(著作権侵害)にはならなくても、企画やサムネイル、タイトルが似すぎている場合に起こります。
・コメント欄が炎上する。視聴者から「〇〇さんのパクリですよね?」「また真似してる」といった批判的なコメントが殺到します。
・チャンネル登録者が増えなくなる。「このチャンネルはオリジナリティがない」という評判が広まります。 新しいファンがつかなくなり、既存のファンも離れていってしまいます。
・パクリ系YouTuberのレッテルを貼られる。一度ついた悪いイメージを消すのはかなり大変です。 あなたがどんなに良い動画を作っても「どうせ誰かの真似だろう」と見られ続けます。
まとめ
以上です。