YouTubeの収益化とは?
YouTubeの収益化とは、自分のYouTube チャンネルで公開した動画を通じて、収益を得る仕組みのことです。
収益を得るためには、YouTubeの公式プログラムである「YouTube パートナープログラム (YPP)」に参加し、審査に通過する必要があります。
YouTubeの収益化の種類
YouTubeの収益化は、YouTube パートナープログラム以外にもいろいろあります。
- 広告収入(YouTubeパートナープログラム)
- アフィリエイト
- コンテンツ販売
- 企業案件(スポンサーシップ)
- YouTubeプレミアム収益
- スーパーチャット(スパチャ)
- スーパーステッカー
- チャンネルメンバーシップ
- グッズ販売
- ファン支援プラットフォーム
YouTubeの収益化の仕組み
YouTubeの収益化の仕組みについて説明します。
次の流れで私たちチャンネル運営者(クリエイター)は収益を得られます。
- 広告主(企業)がYouTube に広告費を支払う
→企業は「自社の商品やサービスを宣伝したい」と考え、YouTube に広告の掲載を依頼し、広告費を支払います。 - YouTube が動画に広告を掲載する
→YouTube は広告主から預かった広告を、YPPに参加しているクリエイターの動画に広告として挿入します。 - 広告収益をYouTube とクリエイターで分け合う
→広告が再生されることで発生した売上は、全額がクリエイターのものになるわけではありません。プラットフォームの運営費などとして、YouTube とクリエイターとで分け合います。これをレベニューシェア(収益分配)と呼びます。
レベニューシェアの割合は、動画の形式によって決められています。
【通常の長尺動画・ライブ配信】
発生した広告収益のうち、55%がクリエイターの取り分、残りの 45% が YouTube の取り分となります。
【YouTube ショート動画】
ショート動画の場合は仕組みが異なります。ショートフィードで発生した広告収益を一度すべて集約し、再生回数などに応じて各クリエイターに分配します。その分配額のうち、45% がクリエイターの取り分となります。
YouTubeの収益化の条件
YouTubeパートナープログラム (YPP)に参加するための条件について説明します。
下記の2つの条件を満たすとYPPに参加できます。
- チャンネル登録者数:1,000人
- 過去12ヶ月間の公開動画の総再生時間:4,000時間
ショート動画の場合、次の条件を満たすとYPPに参加できます。
- チャンネル登録者数:1,000人
- 過去90日間の公開ショート動画の視聴回数:1,000万回
前提条件
上記の登録者数や再生時間はあくまで参加資格です。これらに加えて、下記の条件を満たす必要があります。
- YouTube の収益化ポリシーを遵守している
- YouTube のコミュニティガイドラインを遵守している
- Google AdSense アカウントを連携させている
- 2段階認証プロセスが有効である
特に収益化ポリシーとコミュニティガイドラインは重要です。いくら再生時間をクリアしても、著作権を侵害した動画や、暴力的・差別的なコンテンツばかりでは審査で不承認となります。
YouTubeの収益化までにかかる期間
広告収益化の条件である「チャンネル登録者1,000人」と「年間総再生時間4,000時間」を達成するまでの期間は、人によって大きく異なります。
平均的には半年〜1年程度かかります。これは週に1〜2回など、コンスタントに動画投稿を続けた場合の目安です。
動画がバズった場合や、戦略がうまくハマった場合は、3ヶ月程度で達成するケースもあります。
間違ったやり方を続けてしまうと何年経っても収益化はできません。
YouTubeで収益化しているチャンネルの割合
登録者1000人を達成しているチャンネルは、全体の約10%〜15%程度と言われています。「総再生時間4,000時間」の条件も考慮すると、収益化できているチャンネルは10%〜15%より少ないと思われます。
YouTube収益化の申請手順
収益化の申請手順を説明します。
ステップ1:収益化の条件を達成する
まず、収益化の条件を満たしましょう。
現在の達成状況は、PCの「YouTube Studio」を開き、左側メニューの「収益受け取り」タブからリアルタイムで確認できます。ここで登録者数や再生時間(またはショート再生回数)の進捗がグラフで表示されています。
まだ条件を達成していない場合は、「条件を満たしたら通知する」というボタンをクリックしておきましょう。これを押しておけば、条件をクリアした瞬間にYouTubeからメールでお知らせが届くため、申請漏れを防げます。
条件を達成すると、この画面が「おめでとうございます!」といった表示に切り替わり、「申し込む」ボタンが出現します。
ステップ2:YouTube パートナー プログラム (YPP) への申し込み
「申し込む」ボタンを押すと、申請プロセスがスタートします。
最初に行うのは、「基本規約を確認する」というステップです。ここには、YouTubeパートナープログラムの規約(支払いの仕組み、コンテンツの要件など)が記載されています。
「同意する」を選択しましょう。これがYPPへの申し込み意思の表示となります。
ステップ3:Google AdSense アカウントの連携と審査
YPPの規約に同意すると、次に「Google AdSense アカウントの連携」が求められます。AdSenseは、YouTubeで得た広告収益を受け取るために必須のサービスです。
ここでの手順は、あなたが既にAdSenseアカウントを持っているかどうかで分岐します。
AdSense アカウントを「持っていない」場合
「持っていません」を選択し、画面の指示に従って新しいAdSenseアカウントを作成します。
Google アカウントを選択し、個人情報(氏名、住所、電話番号など)を正確に入力します。
特に住所は重要です。後日、収益が一定額に達すると、Googleから「PINコード」と呼ばれる確認番号が記載されたハガキが郵送され、その番号を入力して住所確認を完了させる必要があるためです。
既にAdSense アカウントを「持っている」場合
「はい、持っています」を選択します。
例えば、過去にブログ運営などでAdSenseを取得したことがある場合がこれに該当します。
既存のアカウントにログインし、YouTube チャンネルと連携させます。
※Google AdSenseアカウントは、原則として1人1つしか所有できません。誤って新しいアカウントを作成しようとすると、「アカウントの重複」として審査に落ちる原因となります。必ず既存のアカウントを連携させてください。
AdSenseの連携が完了すると、自動的に「審査」ステップに進み、ステータスが「審査中」となります。あとはYouTubeからの結果を待つだけです。
YouTube収益化後にやるべきこと
収益化後にやるべきことが2つあります。
- 収益を発生させるための設定(広告設定)
- 収益を受け取るための手続き(AdSenseの設定)
ステップ1:収益を発生させるための設定(広告設定)
審査に通過しただけでは、まだ動画に広告は表示されません。自分で広告を表示する設定を行う必要があります。
1. すべての動画の収益化を「オン」にする
まずは、過去にアップロードした動画と、今後アップロードする動画の収益化設定を有効にします。
- YouTube Studio を開きます。
- 左側メニューの [コンテンツ] をクリックします。
- 動画一覧が表示されるので、収益化したい動画を選択します。(「すべて選択」で一括設定も可能です)
- [編集] プルダウンから [収益化] を選択し、[オン] に設定して保存します。
2. 広告フォーマットを選択する
どの種類の広告を表示するかを設定します。基本的には、すべてにチェックを入れることをおすすめします。
- ディスプレイ広告
- オーバーレイ広告
- スポンサーカード
- スキップ可能な動画広告
- スキップ不可の動画広告
3. 「ミッドロール広告」の設定
動画の長さが 8分以上の場合、動画の途中に広告(ミッドロール広告)を挿入できます。これは収益を大きく左右する重要な設定です。
- 動画の編集画面から [収益受け取り] タブを開きます。
- 「動画の途中に広告を配置する(ミッドロール)」で [広告ブレークを管理] を選択します。
- [自動的に配置] を選ぶと、YouTube が最適な位置に広告を挿入してくれます。
ステップ2:収益を受け取るための手続き
広告が再生され収益が発生しても、Google AdSense側で本人確認や口座登録を完了させないと、収益を受け取ることができません。
やるべきことが4つあります。
- 米国の税務情報の提出
- 本人確認(身元確認)
- 住所確認(PINコードの入力)
- お支払い方法(銀行口座)の登録
まとめ
以上です。