 
		YouTubeの非属人チャンネルとは?
非属人チャンネルとは、チャンネル運営者の顔や声を出さないチャンネルのことです。
運営者の個性やタレント性(属人性)に頼らないのが特徴です。属人チャンネル(例:HIKAKINさんやはじめしゃちょーさん)とは正反対です。
非属人チャンネルは人ではなく、コンテンツや情報の質で勝負します。
非属人チャンネルのジャンルとしては合成音声を使った「ゆっくり解説動画」、ニュースや雑学をテキストで流す動画、手元だけを映す料理動画、DIY動画などがあります。
YouTubeの非属人チャンネルのメリット
顔出しが不要
顔出しが不要なので、身バレのリスクを最小限にできます。 会社員や主婦の方でも安心して始められます。
また、カメラ写りを気にしたり、うまく話そうと緊張したりする必要もありません。
運営を外注化しやすい
属人チャンネルは運営者本人が出ないと成立しません。 しかし、非属人なら台本作成、動画編集、ナレーションを別の人に外注できます。チームで運営しやすく、チャンネルを拡大しやすいです。
ネタが尽きにくい
個人の体験談には限りがあります。 非属人なら、世の中のニュース、ノウハウ、トレンドなど扱える情報の幅が広いです。
炎上リスクが低い
運営者の発言やプライベートが原因で炎上することがありません。 コンテンツの内容にだけ気をつければ大丈夫です。
チャンネルの売買(M&A)がしやすい
運営者が誰でも良いため、属人チャンネルより買い手がつきやすいです。
YouTubeの非属人チャンネルのデメリット
ファンが付きにくい
運営者の顔が見えないため、視聴者は親近感を抱きにくいです。 「この人の動画だから見る」というより、「この情報が知りたいから見る」という動機が強いです。ファンができにくいです。
差別化が難しい
他のチャンネルとの差別化が難しいです。
特に解説系やランキング系は、同じような内容の動画があふれています。 編集方法や情報の切り口で、独自性を出さなければ埋もれてしまいます。
著作権や利用規約に触れやすい面もあります。 フリー素材や他人のコンテンツ(ニュース、画像など)を使うことが多いからです。 利用規約をしっかり確認しないと、無断転載になってしまいます。 最悪の場合、チャンネルが停止される可能性があります。
収益化の審査に通りにくいことがある
YouTubeの規約に「繰り返しの多いコンテンツ」という項目があります。 他人のコンテンツを切り貼りしただけ、内容の薄いスライドショーなどは、これに該当しやすいです。 独自の価値(詳しい解説、面白い視点など)がないと収益化の審査に通りにくいです。
YouTubeの非属人ジャンルおすすめ7選
非属人ジャンルの中でおすすめのジャンルを紹介します。
ガジェットレビュー
最新のスマホやイヤホンなどを紹介します。 製品と手元だけを映すスタイルなら非属人で運営可能です。
ゆっくり解説・テキスト系
合成音声やテキストで情報を解説します。 歴史、科学、時事ネタ、漫画や映画の考察などジャンルが幅広いです。 情報量が多くても視聴者がじっくり見てくれる傾向があります。
ランキング・まとめ系
「おすすめ〇選」や「トップ10」「比較まとめ」といった形式で、情報を分かりやすく整理して紹介するジャンルです。
ヒーリング・BGM系
自然の音、リラックスできる音楽、雨の音、焚き火の映像などです。 作業用BGMとして長時間再生されやすいのが特徴です。
ハウツー・チュートリアル系
料理(手元のみ)、PCスキル(画面録画)、掃除術、Excelの使い方などです。 視聴者の「知りたい」「困った」を解決する動画が人気です。 専門知識やスキルがある人に向いています。
ペット・動物系
かわいいペットの日常や、面白い瞬間を切り取った動画です。 顔出しなしで人気が出やすいです。 言葉が不要なため、海外の視聴者を獲得しやすいのも強みです。
スピリチュアル・占い系
タロットカードリーディングや、パワースポット紹介などです。 テロップとBGM、カードを映す手元だけで構成されることが多いです。
YouTubeの非属人チャンネルの作り方
①ジャンルとターゲット設計
動画を作り始める前に設計図を完成させましょう。
【ジャンルを決める】
まず、どんなテーマで動画を作るか決めます。 自分の詳しいことを選びましょう。 知識があると台本作成が楽になります。 「需要があるか」も重要です。 誰も見ないジャンルでは再生されません。 「競合が強すぎないか」も確認します。 ライバルが多すぎると埋もれてしまいます。
【ターゲットを決める】
次に誰に動画を届けるか決めます。 ターゲットはできるだけ具体的に絞り込みます。 「20代の女性」よりも「28歳、都内で一人暮らし、仕事が忙しく自炊が苦手なOL」の方が良いです。 ターゲットが明確だと動画の内容がブレません。
チャンネル開設と設定
次にYouTubeチャンネルを開設します。
動画の企画と台本作成
動画ネタを考えて、台本を作ります。
【動画ネタ探し】
視聴者が何を検索しているか調べます。 YouTubeの検索窓にキーワードを入れ、サジェストを見ましょう。 例えば「節約」と入れると「節約 料理」「節約 一人暮らし」などが出ます。 これが視聴者の知りたいことです。 視聴者の悩みを解決する動画が伸びます。
素材収集と動画作成
動画の素材を集めます。
非属人チャンネルはいろんな素材を組み合わせて作ります。
・画像・イラスト:「いらすとや」「Pexels」「Pixabay」などのフリー素材サイトを活用します。
・BGM・効果音:「DOVA-SYNDROME」など。動画の雰囲気に合わせて選びます。
・動画素材:自分で撮影するか、フリー素材を使います。
※必ず「商用利用可能」な素材か確認しましょう。著作権違反は厳禁です。
【編集ソフト】
・PCソフト:ゆっくり解説なら「YMM4(ゆっくりムービーメーカー4)」が定番です。本格的な編集なら「PowerDirector」や「Filmora」が人気です。
・スマホアプリ:「CapCut(キャップカット)」が高機能で無料なのでおすすめです。
【動画編集】
・ナレーション:自分で録音するか、合成音声ソフト(VOICEVOXなど)に台本を読ませて音声ファイルを作ります。
・カット:音声の「間」や不要な部分をカットし、テンポを良くします。
・テロップ:音声に合わせて文字を入れます。大きく見やすいデザインにしましょう。
アップロード
動画が完成したら、YouTubeに投稿しましょう。
【タイトル】
検索キーワードを必ず含めます。数字(例:おすすめ5選)やパワーワード(例:知らないと損)を入れましょう。
【サムネイル】
サムネイル:動画の「表紙」です。最も重要です。一目で内容が分かり、クリックしたくなるデザインにします。文字は大きく、見やすく。
YouTubeの非属人チャンネルのコツ
台本が命
非属人チャンネルの価値は、情報の質でほぼ決まります。 視聴者はあなたの顔ではなく、情報を求めて動画を見ています。 台本作成にしっかり時間をかけましょう。
競合との差別化を意識する
非属人チャンネルは、機材や人が不要なため参入しやすいです。 ライバルがかなり多いです。
「あなたのチャンネルで見る理由」を視聴者に提示しなければなりません。
例えば、他のどの動画よりも情報量を多くしたり、分かりやすく解説するなど。 何か一つ「ここだけは負けない」という強みを持ちましょう。
YouTubeの非属人チャンネルの注意点
著作権侵害
最も注意すべきは著作権です。
非属人チャンネルは、他人の素材(BGM、画像、イラスト、動画)を使いがちです。 「フリー素材」と書かれていても油断は禁物です。
フリー素材サイトを利用する場合は、利用規約を必ず確認しましょう。 「商用利用OKか」「クレジット表記は必要か」などを細かくチェックします。
また、他人のYouTube動画やテレビ番組の無断転載は切り抜きでも違反です。 著作権違反を3回警告されると、チャンネルは永久に停止(BAN)されます。
「繰り返しの多いコンテンツ」
以下のような動画は「繰り返しの多いコンテンツ」と見なされます。
・ネットの文章をコピペして、ただ流すだけの動画
・フリー画像を並べただけの簡単なスライドショー
・他人のコンテンツを切り貼りしただけの動画
必ず「独自の価値」を加えましょう。 例えば、独自の詳しい解説、鋭い考察、分かりやすい要約などです。
AI生成コンテンツ
ChatGPTで台本を作ったり、AI音声を使うこと自体は問題ありません。 しかし、YouTubeはAIが作ったコンテンツであることを「明示(設定で示す)」するよう求めています。 また、AIに丸投げしただけの低品質な動画を量産すると、スパムと見なされる危険があります。 AIはあくまで助手です。 最終的な編集やファクトチェックは、必ず人間が行いましょう。
丸パクリ
非属人チャンネルは、編集パターンが決まっているため真似しやすいです。 しかし、人気チャンネルの丸パクリ(そっくりコピー)はやめましょう。 視聴者は本家を見ますし、パクリはトラブルの原因になります。
まとめ
以上です。